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小児歯科で何が大切か

何といってもむし歯をつくらないことが大切です。

 

実際に削っての治療が協力的にできるのは、女の子で概ね3歳半、男の子で4歳のお誕生日以降になります。当然、2歳代でできる子もいれば、4歳過ぎてもできない子もいます。個人差がかなりみられます。治療のできる年齢になる前にむし歯をつくらないことが肝要です。

 

フッ素は穴の開いていない初期のむし歯(白濁など)の場合は有効ですが、穴の開いたむし歯にはほとんど効果はありません。
治療のできない低年齢児で有効な処置としては、フッ化ジアンミン銀(サホライド®)というう蝕進行止めしかありません。フッ化ジアンミン銀は銀を含むため抗菌作用が期待できる一方、むし歯が黒くなるのが欠点といえるでしょう。ただ見かけ上の問題だけなので、可能であれば塗布することをおすすめします。子どものむし歯は急進性で歯髄に到達しやすいので、早急に対応することが求められるからです。
むし歯ができてしまったのに闇雲にフッ素塗布を繰り返したり、トレーニングと称して低年齢の子どもに頻回な来院を求めることは感心しません。

 

基本的にほとんどのむし歯は不可逆的で進行性ですから、早期発見、早期治療が理想的対応になります。穴が小さくても中で広がっていることも多々あります。
写真に示すように歯の外形が保たれているのに小さな穴から内部で広がる場合があるのです。写真をよくみるとむし歯のある歯は、両隣在歯と少し違った色調をしています。こういうむし歯を定期診査ではみつけていきたいですね。